それから私達は、逃げ続けた。 鬼に見つかってもなんとかかわしつづけ、傷をいくつも負いながら。ようやくその時は訪れた。 夕方の五時。 〈旭さんですね? 時間になりました。 あなたを追いかける人はもういません。お疲れさまでした。 タクシーやバスなどの交通機関の利用を認めます。事前に渡したお金を使って最初に解散した場所に、六時までに集合してください〉