(side花)


「雨城くん、揉ませて下さいっ」


いつものように彼が昼休みに遅れて中庭に来た時、開口一番本日のお願いをしてみた。


「は?」


彼は瞳を大きく開き唖然とする。


あれ?どうしたのかな?


「あの、揉ませ」


「わあっ、何言ってんだよ」


いつものポーカーフェイスはどこへやら、焦った様子の彼に私の言葉はさえぎられた。


「え、ダメ?ちょっとだけ」


両手を開いたり閉じたりニギニギしながら彼に近づいた。


にじり寄る私から、逃げるように後ずさる彼


「おまえ自分が何言ってるか、わかってんのか?」


雨城くんはどういうわけか頬を赤らめ声を荒げる。


「でも雨城くんいつも辛そうだから少しでも癒してあげたいの。私結構上手なんだよ」


「は?上手って……」