私と先輩以外がいなくなったフロアに静寂が訪れる。

その瞬間、私は足元から力が抜けてその場に座り込んだ。


「美羽っ!」
先輩がすぐに私のそばに駆け寄り支えてくれる。

「こわ・・・・こわか・・・っ・・・」
「怖かったな。よく頑張ったな。大丈夫だ。大丈夫。ゆっくり深呼吸しろ。」
過呼吸気味な私の背中をさすり、抱きしめながら先輩は何度も言う。

「もう大丈夫。頑張ったな。よく頑張った。」

先輩のぬくもりを感じながら、先輩の声を聞きながら、私は先輩への自分の想いが止まらないくらい膨らんでいることを思い知った。