【緋和side】

「──え、合コンですか?」


「そうなの!!明日の夜なんだけど、来れないかな〜!どうしても1人見つけなきゃ行けなくってさ!」




バイト先の控え室、大学生のミキさんに泣きつかれる私。


この通り!と手を合わせるミキさんに私は逃げ場を失ってしまった。




「緋和ちゃんは来てくれるだけでいいの!だからお願い〜私がお金出すし!」




ミキさんは大きな瞳をうるうるさせる。


このまま放っておいたら土下座でもし始めるんじゃないかって勢いで。




ミキさんにはいつもお世話になってるしなぁ…




「…分かりました、行きます。だから顔上げてくださいよ」




いつまでも先輩に頭を下げられてるのが嫌で私はミキさんに微笑んだ。


また断れなかった…



何でも頼み込まれると断れない性格なんだ、私は。