あれから数か月

何も変わる事も無く夢と一緒に学校に行くくらいで
悠翔君とは、何も変わらない。

もうすぐ、廻の言っていた事項は来てしまう。
あたしだけが悠翔君を好きで
悠翔君は何とも思っていないことは知っている。
だったら・・・

そろそろ決めなくちゃいけない

「廻」

「へぇ、来てたの分かってたんだ?
さすがだね。姉さん」

「もう、いいよ。ここにいてもきっと
何も変わらない。悠翔君も、あたしを好きになることは
ほとんどないもの」

「何、言って」

「2日だけ、時間を頂戴」

2日でもどうせ変わることなんてないだろうけど
それでも2日欲しかったのは
悠翔君とのこの家での思い出を消していかなくちゃいけないから・・・
沢山ありすぎるこの家での思い出を

「帰ったら、善と婚約をするわ」

「分かった。明日、迎えに来るから
この家にいて」

それだけ言うと帰っていった廻。

「ほんと、嫌になっちゃう。
こんな思いになるくらいだったら、好きになんてなりたくなかった」

家の中で泣き崩れたあたし。
今日は、悠翔君もいなくてよかった

お母さんの部屋に入って
雷が苦手なあたしを抱きしめてくれた悠翔君
あれからだっけ・・・一緒に寝てくれるようになったのは

時計を見ると夕方で
夕飯の買い物に行かなくちゃいけなくて
でも、行かなければ、あんな姿を見なくて済んだのかもしれない