「ったく、何だよこれ……」

ジョンは紅茶のカップをソーサーに置き、ため息をつく。

「ここはもっとこうすべきだろ」

ジョンはそう言いながら、ペンを取り出した。



数日後、僕は一人でカフェにやって来た。ここのカフェの紅茶はおいしい。紳士のティータイムにぴったりだ。

「いつものをお願いします」

「かしこまりました」

古風で歴史を感じさせられるカフェでいつも飲む紅茶を注文し、僕は店内に飾られたバラを楽しむ。その時、チリンとドアのベルが鳴り響いた。誰かが入って来たんだ。

「ようヒロ。こんなとこで紅茶また飲むのかよ」

入って来たのはあまり仲の良くない不良だ。最悪だ。こんな奴がいる中のティータイムなんて。

「おい、何か言ったらどうだよ?そうだ!俺また今月ピンチなんだ。金寄越せよ」

ニヤニヤする不良にうんざりする。すると僕よりも先にカフェにいたスーツ姿の紳士が立ち上がって僕の方に歩いてきた。