SIDE 爽斗




「サヤってさ、莉愛ちゃんと付き合ったら、すげー束縛すんだろうなって思ったんだけど。クラスのクリスマス会行かせるの?」


「別にいんじゃないの」


「えー? 俺奪うよ?」


そう言ってのける優心を鼻で笑うと、優心は肩をすくめて笑った。



クリスマス会に行きたいって莉愛が言ってくるなら、行けばいいって思う。


仁胡ちゃん以外の友達もできるように喋りかけるんだって。


じゃー頑張ればいいじゃん。



そんなクリスマス会の前日、クリスマスイブの日。



莉愛の家族と4人でケーキを食べた後、莉愛の部屋でふたりきり。



「……どうして爽斗くん、束縛しないの?」


莉愛にまで言われるとは思わなかった。


「何? 束縛してほしいの?」


「う、うーん……。ちょっとはされたいかも」


「なんで? 束縛されてないと、寂しくなっちゃった?」


「……! そんなことは……!」



バレバレなんだよ。


「だったらしないよ? 寂しくなって、ずーっと俺のこと考えてればいいじゃん」


「え!?」



クリスマス会で楽しんでいても、ふと俺がよぎって寂しくなる莉愛とか。


……まじで最高じゃん。