劇的なキスの後に別れを告げて、私は自分の職場に戻った。

「涼花。」

「何も言わないで、レーナ。」

断ったくせに、愛に応えられないって言ったくせに、キスをするだなんて。

軽い女だって思われたら、どうしよう。

「やったね。これからもっと、情熱的になるよ。」

「レーナ!」

「ああ、よかった。皇帝陛下も凄いね。あんなロマンティックな言葉、言われてみたい。」


確かに。

『太陽が昼間輝くように、月が夜空を照らすように、君を想う。』

それって、いつでも?当たり前ように?私を想ってくれるって事!?

胸がきゅーんって、締め付けられるんですけど!!


「ああ、皇帝陛下もいいかな。」

「ちょっと、レーナ。」

「ウソ。涼花はいい人と、恋をしたよ。」