ケータイ小説 野いちご

三次元彼氏。


3 ある日の昼下がり




「やーラッキーだな」

「ね、得した気分」

「あ、宗、ほのかちゃん、俺らこの後出掛ける予定だったから、先帰るわ」

「あ、うん、わかった」




ある日。

担当教師に急遽出張が入ったらしく、今日の3講と4講が休講になった。


それも休講の連絡はついさっき来たものだから、今日もしっかり4講まで受ける気でいた僕は何だか気が抜けてしまった。



周りの人達は嬉しそうに、突然与えられた自由な午後をどう過ごそうか話している。



うーん………、どうしよう、帰って本でも読もうかな。

大学に入ってからは毎日が新しいことだらけで知らずのうちに緊張ばかりしていたから、帰ってご飯を食べて風呂に入ってベッドに寝転んだ瞬間にすぐ寝落ちする毎日だった。

高校の時に買ってまだ読めていない本も実家からたくさん持ってきたから、今日は午後の時間いっぱいそれを読むのもいいな。



そう思って、席から立つと。


「あ、滝本くん、もう帰りますか?」


リュックを背負おうと手を掛けた時、隣の席に残っていた三上さんに声を掛けられた。




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