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「はぁ…、ここなのか。」


 少年は、深いため息をつく。


「どうしたんだよ、浮かない顔してよぉ。まぁ、らしくないって訳じゃないけど。」


 おうかだいいちこうとうがっこう。
 ふりがなの振られた合格証を嫌々と眺める少年は、もう一度ため息をついた。


「ヤンキー校…、か。 折角だから……」


 ちょっと、かじってみようかな。なんて言葉は飲み込む事にした。