「...お父さんな、よく考えたんだ。古海が王蘭に通うことを。」




それはまるで、結果が既に決まったような言い方で、古海は少し怖かった。




「お父さんは、古海が王蘭に通うことを承知しない。学校を変えた方がいい。」




「え...。」




「この間ね、見に行ったんだ。王蘭が一体どんな高校なのか。酷いよ。あまりに酷い。髪は派手で、遊びに行くところも危ないところばかり。古海にとっていい環境ではない。」




「そんな...!何も知らないのに...!?」




迷いもない表情。




堅く厳しい父親は、反抗しても効かない。




「酷い...!」




古海は、涙を流す暇もなく、自室へ篭ってしまった。