大学4回生の春、私は別れを告げた。



「私たち、もうすぐ社会人になるね」

「そうだね」

彼は微笑んでそう返した。



「…もう、終わりにしようか。」

そう切り出すと、彼は目を見開いた。



「どうして?もう俺のことは嫌いになった?」

そう平然と言う彼に、今度は私が目を見開いた。