次の日は学校中、朝から騒がしかった。
「松橋さん松橋さん!
あなた本当にすごいわ!」
なんて、風紀委員会をまとめている担当の先生にも褒められたため、なんとなくわかった。
ウワサの彼が真面目になったのだと。
「やばくない?」
「もう本当に黒髪の水葉くんもかっこいい!」
ただすでに目立っている彼はもう手遅れな気がするけれど。
「あっ、松橋さん」
朝のホームルームが始まるまであと15分。
できれば席についてのんびりしたいのが正直なところ。
けれど彼が来てしまったようで、騒がしくなる教室。
特にドア付近。