あれから、橘くんは
よく家に来て
歩夢と遊んでくれている。

職場では真剣に作業する彼の姿を見て、
家では料理を一緒に作って食べたり
歩夢を自分の子のように
可愛がってくれる彼を
好きにならないはずが、なかった。

『あかりさん、歩夢寝ちゃったよ』

『いつも、ありがとう。
疲れてるのに、ごめんね。』

『いや、俺、歩夢といると、
すげー落ち着くんだよね。
あいつが笑うと俺も嬉しいし…
あと、あかりさんとも
一緒にいたい。』

う、嬉しい…
でも、この幸せがすごく怖い…

『コ、コーヒー淹れようか』