柚葉が臨月を迎えて2週間がたった夜。

柚葉は規則的なお腹の痛みに目を覚ました。


隣では永遠が自分を心配そうに見ている。

「永遠?」
柚葉がその名前を呼ぶと永遠はいつものように柚葉が口元を読みやすいように話始めた。

「さっきからお腹の張りが強いから時間はかってたんだ」
「痛い・・・」
「うん。本陣痛につながるかもしれない。今10分~15分間隔だ。これが10分間隔になったら病院へ行こう」
「うん・・・」
柚葉が不安そうにうなずくと永遠はいつものように微笑んだ。
「大丈夫。そばにいる。がんばろう」
「うん」
その笑顔を見るだけで、永遠に触れられるだけで柚葉の心に温かいものがこみ上げる。
大丈夫。頑張れる。そう思う柚葉だった。