『キキーッ!!』
ブレーキ音で永遠ははっとして顔を上げると自分の家の前で引っ越し業者のトラックが停まっていた。
後ろから永遠が近づこうとすると運転手が慌てて運転席から飛び出してきた。
「大丈夫ですか!?」
永遠も急いでトラックの運転手の方へ向かった。
トラックの目の前には髪の長い女性が道路に座り込んでいた。
永遠も慌ててその女性の方へ向かう。かなり華奢な体つきの女性は座り込んで動かない。
運転手の呼びかけにも答えない。
永遠は女性の正面に回り込み自分の目を疑った。

「柚葉っ!?」

道路に座り込んでいた髪の長い華奢な女性はほかの誰でもない。柚葉だった。