ケータイ小説 野いちご

飛鳥くんはクールなんかじゃない

少し遠い飛鳥くん





「「……あ」」



とある日曜の朝。


お母さんにゴミ出しを頼まれて玄関を出ると、そこで飛鳥くんとバッタリ遭遇した。



さ、最悪だ……っ。


会ってからじゃあもう遅い。


寝起きで髪はボサボサ。服装だって部屋着のままの朝のこんなだらしない格好を見られてしまった。恥ずかしすぎる。



「お、おはよ……っ。飛鳥くん」


なんとなく見られたくなくて、おはようの挨拶が小さくなってしまう。



そんな私の気持ちなんてつゆ知らずか、飛鳥くんは「おはよう」と言って私の頭をポンと撫でた。



「そんな無防備な格好で外出るな」


クシャクシャっと少し雑に髪を撫でると、フッと飛鳥くんは笑う。


朝のその笑顔にドキッとしたことは、飛鳥くんには絶対に内緒だ。



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