ふふっ、4時間目のぶくん体育の授業なんだ
保健室に聞こえる元気な声に思わず頬が緩む

彼の姿が見たくて、運動場から直接入ってこれる窓に近づくと

「いてっ」
走り高跳びのバーの高さを上げるためにスタンドをいじって手を挟んでしまったようだ

すぐに駆け寄って絆創膏を貼ってあげたい気持ちにかられたが
そんな様子を少しも見せず
「はーい、じゃあ次は100cmを飛んでみましょー!」と彼は私が大好きな屈託のない笑顔で子供たちに言う

授業が終わったら渡そう
そう思い直し、仕事に戻った