ケータイ小説 野いちご

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拾ったワンコが王子を連れて来た

素のままで
助言


休み明け、酔っ払って迷惑をかけた事をさっちゃんに謝り、話したい事もあるからと、仕事上がり食事に誘った。

「マジ? 結婚決めたんだぁ、おめでとう!」

「うん…色々合ったけど、勢いと言うかなんというか…」

「まぁ、勢いでも良いじゃん?
好きな事には変わりないんだから?」

「う、うん。で、今度の休みに彼のご両親にご挨拶に行く事になったんだけど、ちょっと不安で…」

「まぁねー…真美が不安になるのも分かるわ?
それだけ有名な老舗旅館なら、簡単には認めてもらえないだろうね?」

「やっぱり…?」

まぁ老舗旅館のご両親じゃなくても、大事な跡継ぎと思ってる息子が、どこの馬の骨ともわからない女を連れてくるんだから、そりぁ面白くないと思うけど…

「きっと洗礼受けると思うから、覚悟しといたほうが良いよ?」

「洗礼⁉︎」

「まぁ、初めはまともに目も合わせて貰えないだろうし、挨拶さえさせてくれないんじゃない?」

「え?
親に挨拶するって、そんなに大変な事なの?」

「うちなんて、普通のサラリーマンだけど、ボーイフレンドの一人連れて帰っただけで、うちの父親たいへんだったんだから!
別に結婚するって話じゃないのにさ、私が一人娘だからって、あの時はホント面倒くさいったらなかったわ!」

それだけ、さっちゃんは愛されてるって事だよ?
うちの親と違って…

「じゃどうしたら、受け入れられると思う?」

「んー…
まず、着て行くのは着物だわね!」

「着物?」

「だって相手は老舗旅館の女将だよ?」

「旅館の女将さんじゃなくて、生田さんのご両親だから?」

「何言ってるの⁉︎
そんなの一緒じゃん!
うちの父親が、私のボーイフレンドに煩いのと逆に、息子の場合は母親の方が厳しいの当然じゃん!
ましてや、相手は有名な老舗旅館の女将だよ慧眼の士に決まってる。
いまだに生田さんを跡継ぎにしたいって思ってるんでしょう?
絶対一筋縄ではいかないよ?」

「なんだか、気が重たくなって来たよ…」

「まぁ生田さんの事だから、鬼ババからきっと守ってくれるから、頑張りな?
あっ、小鬼も居たんだっけ?」

鬼ババに小鬼って…
まるで鬼ヶ島にでも行くみたいじゃん?
でも…お姉さんは、私の事どう思うかな…
律子さんの事、気にいってたんだもんね…
お姉さんも、私達の事反対するかな…

「でも、本当の真美を見て貰えば、認めてもらえると思うよ?
だから、頑張りすぎないで、素のままの真美で頑張っておいで?
無事に生還する事、祈ってるからさ?」

素のままの私か…






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