第4章  ヒデさん現わる






あっという間に一週間が経った。


俺はその間、綾瀬さんから捜査6課の・・

あの部屋にストックされている様々な備品の説明を受けた。


「じゃーん!
男の子の憧れ・・探偵七つ道具!」

と嬉しそうに1つ1つを教えてくれた綾瀬さんに、

俺達は探偵じゃなくて刑事だろ?
と伝えたらつまらなさそうな顔をされた。


使い方を教えて貰ったのは、
どれも安楽椅子さんの為の物。



ポケットサイズのビデオカメラ。

これを胸ポケットやベルト式に肩へ巻くことで、

現場の様子など・・綾瀬さんが赴いた場所や聞き込む人の映像が、

リアルタイムで月本のパソコンに配信されるらしい。




高性能イヤホン型トランシーバー。


似たようなものは1課にいた頃、

張り込みや尾行をする時に使っていたから馴染みがあった。


ただ綾瀬さん達が使っていたのはそれよりもグレードが高い物らしい。

どれだけ距離が離れていようが、

電話とほぼ同じスピードで月本とキャッチボールが出来るとの事だった。


基本使うのはこの2つ。

あとの5つは扱う事件によって役立つ時がくるらしいが、

どうでもいいヤマを扱っている割りには物騒な物もあった。