第3章  捜査6課






「え~~~っと・・じゃあ何も聞いてないって事?」


「はい。」


「奥村さんも平松さんも面倒くさい説明は全部私任せってワケね~・・

・・・・あ、蹴った。」


俺の前に座り、眉毛をハの字にした綾瀬さんがそのお腹を優しく撫でる。


「分かった!
じゃあ私の方から1から説明します。

この話は決して口外しないようお願いしますね。」



“口は堅い方ですか?”


俺にこの質問を投げかけた平松刑事部長の笑顔が蘇る。


全容は分からない。

だけど、この地域PR課がただ地域をPRする部署じゃ無いことは肌で感じ取っていた。