ケータイ小説 野いちご

僕等の、赤。

何色でもない。



 僕らの出会いは中2の春だった。

 クラス替えがあり、1番最初に仲良くなったのは、左隣の席の蘭丸だった。

 俺はクラスの中心のグループに入れるようなタイプではない2軍男子で、蘭丸は1軍に憧れを持つ、自分に自信のないやや3軍よりの少年だった。

 そんな蘭丸の視線の先には、俺の目の前の席に座る、女子モテそうな顔面を装備し、その自覚も確実にあるだろう、髪型・オシャレに余念のない、憧れの1軍・拓海がいた。

 そして俺の右隣の席には、なんとも掴みどころのない、奇妙な男・蒼汰が1人でスマホを弄っていた。

 蒼汰は本当に不思議な人間で、決してひとりでいるのが好きなわけではなく、たまにふらっと1軍の輪の中に入り、妙な事を言ってワイワイはしゃいだかと思うと、気まぐれな猫のように自分の席に戻ってまたスマホを触る。軍で言うなら1.5軍。

 俺は日頃、蘭丸とツルみながらも、1軍たちではなく1.5軍の蒼汰の事が気になって仕方なく、気付くと蒼汰を目で追っていた。

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