第2話



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現場となった“レジデンス古谷”に着くと、
まだ焦げ臭い匂いが充満していた。


鑑識班の人達からマスクも一緒に貰い、
103号室へと足を踏み入れる。



「・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・。」


真田さんと2人、

黒焦げの状態で、元の姿形が判別つかなくなっていた死体に合掌をする。



「他の焼け跡の比にならないぐらい真っ黒焦げってことは、

どうやら犯人は死体を燃やすのが目的だったようだな。」


死体の傍には、これまた黒焦げになった大きな箱が落ちていたので持ち上げる。


「恐らくこれに灯油が入ってたんでしょうね。これをぶっかけて・・・・・ん?」


更に死体の傍には、
長細いものが黒焦げになっていた。


「・・なんですかねこれ?」


持ち上げてみると意外に重たかった。