ケータイ小説 野いちご

広瀬くんは、いっぱい食べる私が好き

憧れとカレーライス

あー、お腹すいたー。昼休みまであと15分かあ。


授業中。
私はお腹に力を入れながら時計とにらめっこをする。

力を入れるわけは、もちろんお腹が鳴らないように。

いや、だって、もう。正直かなりヤバイんです。
鳴りそう。今すぐにでも鳴りそう。

でも静まりかえった授業中の教室で、お腹の音が響いたら……
無理無理無理!

そんなの恥ずかしすぎる。


ーーーだけど運命は無情だ。

チャイムまであと10分というときに、私の気持ちに反して胃の辺りがぐっと動いたのを感じた。

そしてぎゅ~という間抜けな音。

慌てて椅子を引いて、その音でごまかそうとするけど、無駄な抵抗だったみたい。

だって前の席に座る、親友の弥生(やよい)の肩が笑いをこらえるように震えているから。


(あーーっ、もういやだーーー!)


朝ごはんちゃんと食べているのに。

なんなら休み時間にお菓子も間食してるのに。

どうして私のお腹って、こう堪え性がないの!?


私はお腹をおさえたまま机につっぷした。

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