ケータイ小説 野いちご

僕は君に永遠の夢を見る

episode,2 変化
いつもとは違う朝

今朝は、久しぶりに目覚めがよかった。

いつもは学校に行くのが嫌で、基本起きたくはない。

でも、今日は違う。

きっと昨日、琥珀に出会ったから、と思うのは考えすぎだろうか。

あれから私達は、たくさんの話をした。

主に話していたのは私だったけれど、琥珀はずっと黙って聞いてくれていた。

好きな物。好きな事。趣味や特技。

そして、いじめのこと。

時々、泣きそうになったけど琥珀の隣は不思議と安心出来た。

本当はもう少し話していたかったけれど、時間が遅くなってきたから、私達はそれぞれの帰路に着いた。

あんなに遅くに帰ってきたのは、久しぶりだ。

なんだか、久しぶりが多いな。

そんな事を少しボーッとしながら考えていると、

ブーブー

携帯が震えた。

…こんな時間に電話をしてくる相手は一人しか思い当たらない。

母親だ。

案の定、携帯の液晶画面には« 母 »と書かれていた。

ピッ「…もしもし。」

無視する訳にもいかないので、仕方なく電話に出る。

「あ、深和?おはよう。今日も学校あるわよね?ちゃんと学校行くのよ?」

母には、いじめの事は言っていない。

母は真面目な性格で優しいから。

いじめを知ったら、きっと傷付くに違いない。

幸い、私は今一人暮らしをしていて母とは一緒に住んでいない。

だから、私が話さない限りは母が知ることは無い。

「深和?ちょっと深和?聞いてるの?」

返事をしない私を心配した母が少し強めに言った。

「あぁ、ごめん。聞いてるよ。」

「そう?それならいいけど…。」

こうして母は毎日私に電話をしてくるけれど、話す内容はだいたい同じ。

朝ごはんは食べているのか、学校にはきちんと行っているのか、日用品などは足りているのか。

だいたいこの三つだ。

毎日同じことを言われるのも、そろそろ飽きてきたので、返事はいつも適当にしている。

というか、日用品については確認する必要があるんだろうか?

それくらい自分でも買いに行けるのでは?

そんな疑問を抱きつつも、言うと話が長くなりそうなので、大人しく母の話を聞くことにした。






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