三月九日。俺たちの中学校は卒業式を迎えた!つまり、俺や凪沙たちは卒業したってことだ!

「みつる!恋雪!おめでとう〜」

泣きながら凪沙が言う。俺は苦笑しながら、「俺たち高校一緒じゃねえか!泣く必要ないだろ!」と言った。

恋雪は優しく微笑みながら、「アウグーリ!」と言い、泣きじゃくる凪沙の頭を撫でる。

「凪沙、泣くなよ。これから三人で遊びに行くんだぜ?お前が笑ってないとなんか変だ!」

俺がそう言うと、凪沙は頰を赤くしながら、「えっと…こう?」といつもの笑顔になる。

「わあ〜凪沙かわいい!ベリッシマ!」

恋雪が笑う。俺も「合格!」と言った。

そして三人で並んでいざ歴史博物館へ!!



歴史博物館に来た理由は、今は鎌倉時代をテーマにしたイベントが開催されているから。

凪沙は衣装に興味があるし、恋雪は侍カッコいいだし、俺も行きたかったから遊びに行く先はすんなり決まった。

歴史博物館に着くと、鎧を身につけたスタッフによる劇が行われていた。

「おお〜!早速やってる〜」

恋雪が目を輝かせる。

「みつる!解説お願いします!」

俺の腕を凪沙が引っ張る。その顔は歴史?わかりません!と言いたげだ。