あの後、ぼけーっとしていた私の背中をパシンと叩いた私の幼馴染み、和葉と一緒に学校までの道を歩く。

「で、なんで道のど真ん中に突っ立ってたの?もしかして具合悪かったりする?」

「・・・そんな心配されるほどボーッとしてた?私。」

「うん。例えるなら魂が飛んでったレベル。和葉、信号待ちながらハラハラしてたもん。」

さらに話を聞くと、私は結構長くその状態だったらしい。
周りにいた人もギョっとした目で私の事を見ていたのだとか。

「・・・マジかぁ、高校デビュー失敗かもなー」

「こらっ、アンタはフラグ建設の名人なんだから、そんなこと言わないの。・・・でも多分、あんたなら大丈夫でしょ。」

「え、何ですか?お説教モード入ってからの急なツンデレとか。和葉はツンデレ似合わないぞー」

「・・・まったく。天音さー、そーゆーとこホント変わってないよねー。人の親切心は素直に受け取らないといけまちぇんよー?おー、よちよちぃー」

「ばぶばぶぅ!!かじゅはお姉ちゃんこそ、こうこうせいになってまでじぶんのことなまえよびなのとか、なきむしなのなおしたほうがいいとおもうんでちゅー。」

「はいストップー。それは関係ないですー。」

そんなIQレベルの低そうな会話をしていると、いつの間にか下駄箱についていた。
私と和葉は違うクラスだから、場所も違う。
一旦別れてから靴を履き替えた。