バンッ!


また今日も各々特訓していると、

いきなり人が現れた。


「あ、あいつ俺を連れてきたやつだ。」


「鈴木を連れてきたやつ?


ってことは、魔物?」


「それを言うなら多分あいつは魔族だ。

人型だし。」


「あ、そっか。」


そう話しながら、

俺達は警戒の姿勢をとる。

他の人も同様に身構える。


「おいそこのお前、出ろ。」


魔族が鈴木に向かって喋る。


「なんでだ。」


「逆らうとこいつらはどうなるかな。

まぁ、知らないって言うならいいが。」


鈴木以外の人たちを見て言う。


鈴木は魔族を睨むと、ゆっくりと牢屋から出た。


「こっちだ。」


鈴木は魔族と共に、

ドアの向こうに消えていった。


鈴木、死ぬなよ。

俺はそう祈ることしかできなかった。