高校1年の夏




うちのクラスに転校生がやって来た。







翔 「春川翔太です。これからよろしく!」







見た目はいかついくせに



クシャっと笑った顔は可愛くて



そうだなあ、あれに似てる。




あの青い猫みたいなガラガラ声の



名前なんだっけなぁ。






翔「ここで、いいんだよね?」







突然、頭上から降ってきた言葉








そこに立っていたのは、たった今黒板の前で自己紹介をしていたはずの彼。








「えっ、え?ここ?」








翔 「えっ、違う!?ここって言われたんだけどな?」






困った顔をして、微笑むから





「...可愛い」





思わず出てきた、心の独り言。





案の定、目の前の彼は目を丸くして




こっちを見ている。





あれ、これって非常事態?





.