俺の前に汗だくで息を切らしたアイツが、、、栞がいた

「交渉成立だな」

何となく、それのために来たのだと察しがついた
アイツは特に何を言うわけでもなく、僅かに微笑んだだけ
だった

それが堪らなく美しかった

わざわざ真冬に汗をかくほど走って俺を探したのかと
想像しただけで、胸が疼いた。

顔を見れば憎まれ口で、ニコリともしない

相当嫌がれれてるのは承知の上だ

無表情なアイツの色んな表情を見たいと思った

俺は俄然やる気が出た