当日を迎えた。

「おしゃれの意味、あるのか…?」

またもやゆかりのお節介で着させられたワンピースと顔に施された化粧に私は息を吐いた。

仕事に行く時はスキニージーンズとTシャツ、部屋着は高校の体育の時に着ていた白いラインが2本入っている青いジャージなので、こんなにも女らしい格好をしたのは久しぶりだ。

「ただ説明をしに行くだけなのに…」

ゆかりのお節介に心の底から呆れながら、私は待ち合わせ場所へと足を向かわせた。

スターバックスに足を踏み入れて店内を見回して二ノ宮さんの姿を探した。

彼の姿は見当たらなかった。

まだきていないみたいだ。

このまま店内で二ノ宮さんがくるのを待っていた方がいいだろうか?

そう思っていたら、
「お待たせ」

その声が聞こえたので振り返ると、二ノ宮さんだった。