ケータイ小説 野いちご

冷たい幼なじみが好きなんです

わたしはわかっていた



「笑ちゃん!」
「笑!」

「「誕生日おめでとう~っ!!!」」


今日のお母さんがつくってくれたお弁当は、ふりかけがかかった白ご飯と、ミートボール、卵焼き、トマト、といったいつもとなにも変わらないメニューだった。

これがもしいつもより豪華だったりしたら、わたしは今日なんの日かちゃんと思い出していたかもしれない。

お母さんもお父さんも朝会ったのに言ってくれなかった。でも毎年ちゃんと祝ってくれるふたりが忘れているわけはないから、きっと今夜祝ってくれるにちがいない。


──6月25日。

わたし自身、優香と竜に祝ってもらうまで、今日がわたしの17歳の誕生日であることをすっかり忘れていた。


最後に残ったミートボールを口に運び、モグモグと咀嚼してゴクンと飲み込んだ。

そしてお弁当箱を片付け終わったそのとき。

優香と竜が、3人で食べられるサイズのチョコホールケーキを、ハッピーバースデーの曲とともに持ってきてくれたのだ。


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