ケータイ小説 野いちご

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世界で一番をくれる人

プロローグ



去年の。





お盆を少し過ぎた頃。








海斗(かいと)とかき氷屋さんに行ったのを思い出した。


海斗はシンプルなブルーハワイだったのに、あたしは豪華なあんこと白玉入り。


自分で払うつもりだったから高いのを頼んでもなんの罪悪感もなかったのに。


お会計の時に上手く諭されて、結局海斗が全部払ってくれた。


割り勘にしようって何度も言ってるのに。


男だから、って譲ってくれない。


これじゃあ、あたし何のためにお金がない持ってきたかわかんないよって文句を言ったら。


ガリガリ君を一個奢らせてくれた。


楽しい思い出がたくさん蘇ってくる。


まるで昨日のことのように。


中でも忘れられない、その日を。


暑い夏のその日を、あたしはいつだって鮮明に思い出せるんだ。



会いたいなあ。



ねえ、海斗。


会いたいよ。


海斗はどうだろう、会いたいかな。


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