「お義さん、行って来ます」

シーンとしている自分の家。
私はこの家が嫌いだ。


「今日、自分でご飯作ってね」
「うん」


お義さんは、本当の母親じゃない。
二年前にお父さんの再婚相手として来た。

でも、ご飯も作ってくれないし。母親らしいことは全然してくれない。  

だからと言って、嫌いなわけではない。  
最初に会った時、お義さんは、地味な私を『可愛い』と言ってくれた。

それに、居場所も与えてくれたしね…。

私は今日から高校生になる。
お父さんみたいな人に憧れていて。


でも…、お父さんは出ていった。
一人娘の私と、お義さんを置いて。

蒸発?って言うのかな。

それからとゆうもの、本当の娘でもない私と暮らしていくために、お母さんは一生懸命働いてる。


だから、私が絶対お義さんと暮らしてくって決めたんだ…。