ケータイ小説 野いちご

嘘のような架空の話

月曜日に来たふしぎな子

当時、私は主人主人と結婚したばかりだった。
主人の転勤に伴い仕事も辞めてしまったので、知り合いもいない土地で主婦をしていた。
特に出掛けることも無く淡々と家事をする生活。
一人の時間が長くだんだんと独り言が増えていった。

ある日、布団を干そうとベッドから布団をはいで、とりあえず床に毛布とまとめて置いておいた。
どうせこれから干すのだし、と特に考えもなく山のように持って置いていた。
枕カバー、シーツを剥がし、洗濯かごにいれる。
枕は叩いて形を整え、ベランダに干す。

さて、布団の番だな、とこんもりした塊に手を伸ばすと、

「いや、もってかないで」

と、布団の中から声が聞こえた。
私は、布団の山のてっぺんをポンポンと軽く叩いてみた。
丸い、子供の頭のような感触がする。
このままでは、布団が干せないので、私は言った。

「お布団、干せないでしょう?カバーだけでも洗うからちょうだい」

「いや!このまんまがいいの。お布団のカバーは明日洗って?
ねえ、お願い」

と、逆に懇願されてしまった。
無理やり剥ぎ取るのも気が引けて、仕方ないのでしばらくこのままにしておいた。

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