ケータイ小説 野いちご

君のことなんて何にも思ってなかったのに

雨の日の告白

「好きです。付き合ってください」
「はあーーーーーー!?」



校外学習の帰り道。私たち、花弥中学三年生の長い行列は、歩道橋を登ろうとしていたところだった。

皆、疲れた顔をしている。

そりゃそうか。お弁当を食べている最中にいきなり雨がふりだして、大変だったから。

今も雨は続いているから、もちろん、皆傘を差している。

周りの音は、雨の音に消されてほとんど聞こえない。

なら、さっきのは幻聴かな?

そうだったらいいのに。
可能性としては、

1 聞き間違い
2 相手が違う
3 あいつの独り言
4嘘告(男子達の馬鹿らしい遊びの一
環)
5 ただの冗談

残念ながら、どれも正解じゃないみたい。 恐る恐る向こうをみると、佐方 星馬の顔は、(私の勘違いじゃなかったら)真剣にこっちを見ているし、私たちの周りはいつの間にか人がいないし、何より、星馬の顔が赤くなってる!

嘘でしょ……!!!!

どうしよ、私さっき「はあーーーーー!?」って言っちゃったんだけど。

仕方ない、ここは聞いていないふりをして切り抜けよう。

「あ、皆に置いてかれたみたい。待ってー!」
我ながらなんて白々しいセリフなんだ…。でも仕方がない。
私は雨の中を、星馬に背中を向けて駆け出した。

「あ、え、陽菜……」

ごめん無視してごめん!でも今は、勘弁して。

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