相変わらず絶えない告白を断って、カバンに入れたままだった紙袋を処理していると誰もいないはずの廊下でスマホの通知音のような音が鳴った。

誰かに見られたのか?と思い廊下に出てキョロキョロと周りを見ると、おそらく女子生徒のスカートのようなものが影から見えていた。

近づいて覗き込むとやばい、という顔をしているクラスメイトの蓮見千香と目が合った。

「誰かと思ったら蓮見さんじゃん。…あれ?見てたの」

そう尋ねると蓮見は焦った顔をして「黒瀬くん…私何も見てないから!」と弁明した。

「その時点で見たことばれてるからね」


一応保険に、と上着からスマホを取り出してスマホを手に持った蓮見を写真に収めると蓮見は目を丸くしていた。