その後、私はしっかり2時間寝た。
現在、時刻は朝の4時。あと少しで瞳ちゃんの点滴も終わる頃だ。

伸びをして身体を解しながら医局へ向かう。


「お疲れ様です。」


夜勤の人がちらほらと医局の中にいる。
今のところ、晴ちゃんからのナースコールはなかったようだ。

コーヒーを飲んで目を覚ましつつ、デスクワークを少し片付ける。
これがまた大変なんだなぁ…。なんて思いながらも集中しているとあっという間に時間が過ぎていく。カップに残っていたコーヒーを飲みほし、時計を見ると4時40分過ぎ。

そろそろまた見に行きますか。


日が昇り、明るくなってきた廊下を歩く。
目的の病室に着いて、まずは瞳ちゃんの元へ向かう。
点滴はもう少しだな。まだ熱はありそうだけど、とりあえず大丈夫。寝顔も穏やかだ。

瞳ちゃんのことは、朝の回診で診るので大丈夫そう。
というわけで今度は晴ちゃんの所へ向かう。
晴ちゃんは瞳ちゃんのように夜中に薬を使っていないから少し心配。
起こさないように気をつけながら一応体温を計る。また後でもう1回計るけど。

38.5か…。
今の体温計の音で晴ちゃんが身動ぎをした。


「ん…。」

「大丈夫大丈夫。まだ寝てていいよ。」


晴ちゃんのお腹の当たりをゆっくりとんとんすると再び晴ちゃんは眠りに落ちていった。
朝だからなのか、ちょっと眠りが浅いかな。
喘鳴も心配。晴ちゃん、ちょっと失礼、まだ寝てていいからね。
心の中でそう呟きながらそっと聴診器を当てる。夜中に聴いた時からあまり変わっていない。相変わらずだ。悩みどころだな…。
本人が起きてから相談するか…。

晴ちゃんのまわりを整え、起こさないように気をつけて再び瞳ちゃんの元へ向かう。

点滴もタイミングよく終わる。

少し待って、薬が入りきってから点滴パックを外した。針はもう1回使えるように刺したまま。危ないから、処置がきちんと出来ているかもう一度しっかり確認。

うん、よさそう。それじゃあまた回診の時に会おう。それまでしっかり眠るんだよ、guys。