──ピンポンパンポン。

突然周囲から明るい、地域放送のベルが鳴る。

私の声は掻き消された。

今の状況からしたらとても浮いていて
少しだけ不自然だ。

それから、少しだけザザッ、という砂嵐
みたいな雑音が聞こえ、何者かの声が聞こえた。

《こんばんは、逃走者の皆様》

逃走者……どういうことなのだろう。

やはりドッキリなのかな?

物事が進む度に現実味がどんどん薄れていく。