身体がほわほわする。
お姉さんの繊細な指先で足裏をほぐされて、あっという間に全身ポカポカ。
それでつい、ウトウトしたらしい。



夢を見た。
悠君が、列の女の子たちにモテモテな夢!



「やめてー、触らないでぇ!!」



「大丈夫ですか?ごめんなさいっ、強すぎましたね、我慢しないで言ってくださいね」



「いえ、あの、すみません違うんです!」



自分の寝言で飛び起きた。
……赤面。



一生懸命やってくれてるお姉さん、勘違いさせてごめんなさい。



あんな失態を見せたのに「お疲れですね、目の反射区に強い反応がありますよ」ってお姉さんは優しく微笑んでくれた。



時間を確認したら、もう30分以上経ってて焦った。悠君に連絡しなきゃ。
大丈夫かな。
外、雪降ってないかな。



「あの、スマホ触ってもいいですか?」



「どうぞ。ご自宅のように過ごしてくださいね」



サイドテーブルのスマホを手に取ったとたん、それが鳴り出した。



「もしもし、沙羅?」



ん、京ちゃん?