第5章  悩 魔法という名の暴力




“貿易関連課”の飲み会があったあの日から、俺は一切魔法を使うことは無かった。



仕事で重たい物を持った時に腰が痛くなったり、

寝違えて朝起きたら首が痛くなったり、

普通に風邪を引いたり、



痛みが発生する機会は何度もあったけど、

それは自分が招いたものだから、
自分の責任できちんと治療した。




【自分の痛み・病を相手に移す】


・・・俺の魔法は・・ただの暴力だ。


自分は楽になるかもしれないけど、
その分誰かが苦しむことになる。


・・・恐らく・・
魔法を使うことはもう無い・・・。