高校生活も1ヶ月が過ぎた。
クラスのみんなとも仲良くしてもらってて、なにより運命の相手に出会えたしで、いまのところはすっごく楽しく高校生活を送れている。
「紗柚ー、もうすぐテストあるからさ」
「うん、一緒に勉強しよ!」
「じゃあ、今日の放課後からで」
「おっけー」
「なーに、ふたりとも真面目な話してんの?」
「びっくりした。
倉橋くんか。斉藤くんも」
昼休みに食堂で券を買って、できあがるのを待っていたら後ろに倉橋くんと斉藤くんがいた。
ふたりがいることにより、やっぱり周りは女の子ばかりになっている。
そんな中で話をするのは気が引ける。
こともなく、普通に話す。
「高校入って1発目のテストだからね」
「紗柚って勉強するんだ?
山村さんはできるイメージだけど」
「いま紗柚のことばかにしたでしょ?
こう見えて私より頭良いのよ」
「はぁ?
こいつ頭良いの?」
「人は見かけによらないね」
「でしょ?
普段はばかだけど勉強はできるの」