「お前、今日から俺モノのね」



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なぜこんな言葉が
私に向けられているのだろう...



遡ること月曜の4時30分。



……放課後のこと。



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「あ、花崎、」




それは
私はもう帰ろうとして荷物をまとめていた時のことで、
突然担任の先生に呼び止めらた。




あぁ、なんか嫌な予感...…




「え、はい……なんですか...?」




「これ、お前しか頼めなくってさあ〜
放課後残って3枚ずつまとめといて〜」


あぁ、嫌な予感が的中……


「え。 今日はちょっと……」




「 な、?てことで先生会議だから!
頼んだよ、花崎!」




「 ちょっと先生!! ……えぇぇ、、」




私は学級委員長として先生から上手いこと雑用に使われている……



……はぁ。




それにしてもすごい量だし……
なんでいつも私かなあ……




でも、他の人がするのも可哀想だもんね...


よぉし!!頑張ろう!!


そうやって無理やりにやる気を出して...


もう1時間...




あ... もう5時30分か...
なのにまだこんなに...
あと1時間して終わるか終わらないかだなあ




「ふぅ…………」



教室で1人で大きなため息をつくと




……ガラガラ!




勢いよく開いたドアに方をビクつかせた

それと同時に違う驚きで私は
心臓が止まりそう。



「 めい 」



後ろからいきなり、私の名前。
しかも




.....この低い声と柔らかな柔軟剤の
ふわふわするいい匂いは……




「...颯太?」
「どうしたの?」




私の名前を呼んだのはやっぱり颯太で、




「んー……忘れ物」




素っ気なく颯太はそう言って


私の隣の席に座る。



それから、私の手元をみて
面倒くさそ……という顔をしている


「なにこれ、また先生から?」



「……うん」
「断れなくって」



「ふぅん……」と言いながら
颯太は私の作業を手伝ってくれる。




私と生まれた時から一緒にいる颯太の
さり気ない優しさに
私はいつも救われている……。
ま、いつもは喧嘩ばっかだけどね…!!



「……ありがとう」


「...別に?」



そうやって素っ気ないけい返事するくせに
何故か耳は真っ赤で...



なんか、……可愛い。


なんてね。
相手は颯太だ!!
意地でも言わないけどね。


そんなこんなで話しながら
二人で作業をしたら1時間もかからずに
終わった。



「ふぅーー!終わったー!!」


「 まじ疲れた。めいのせい。許さん。」


「 あーはいはいごめんってばー
今度、奢るから許して。」


「……おっしゃきたぁ!」


なんて馬鹿げた話をしてたら

ふと
颯太が来た時と変わらないことに気づく。
でも、さっき忘れ物って...





「颯太?忘れ物は?」




「……忘れ物?あー……


お前 。」





ーーーーーー……え?