『まずは剣で素振りをしてもらう!』
【ベル王国】の国兵は大きな声でそう言った後、先程軍兵達が降っていた剣をピーターに渡した
「ぐっ……! うおおぉ……!」
当時12歳だったピーターは剣を持つだけでも精一杯だったが弱音を吐かずに必死に剣を振り続けた

――2年と半年後

14歳になったピーターは12歳の頃とは全く違い、勇ましくそして男らしい姿となっていた
身長も伸び、他の軍兵ともあまり変わらない位までになった
「どうだ? 強くなっただろう?」
重そうな剣を軽々と持ち、構えるピーターが笑みを浮かべながら言った
すると先程まで戦っていた軍兵、カムイが
『この程度で強くなったわけが無いだろう!』
と挑発した
それに応えるようにピーターは
「だろうな!」
それを言うと同時にカムイに切りかかった
しかし避けられる
もう一度切りつけようと剣を振る
今度は剣で受け止められる
そしてカムイが
『どうした? こんなものか?』
とまた挑発する
それを聞いたピーターは
「まだまだぁ!」
と言い、強引に剣を振り回す
その後すぐに突きを繰り出した
流石に避けざるをえないカムイは左に避けた……だがしかし、ピーターはそれでも笑みを絶やさない
それがカムイの敗北を意味した