"好き"

そう、気がついてからなんか変だ。

いつでも、奏汰くんを考えちゃって、目で追ってる。

奏汰くんが話しかけてくれたらいつもより嬉しくて幸せな気持ちになれる。

逆に、奏汰くんがいない時は、寂しくて不安になる。

いっつも胸がドキドキして、ちょっと苦しい。

寝る時は、ちょっと涙がこぼれちゃう。

……だって、きっと叶わない恋だから。

私は小学生でまだお子ちゃま。

だけど、奏汰くんは高校三年生で、もう大人なんだ。

この年の差は縮められない。

どんなに頑張ったって、やっぱり奏汰くんの恋愛対象にはなれなくて、いつまでも"友達"のままなのかもしれない。

…もし、私が奏汰くんと同い年だったら?

こんなお子ちゃまじゃなくて、もっと素敵なお姉さんだったら、可能性はあったのかな……

奏汰くんに振り向いてもらえたのかな……

そう思うと、少し…………いや、かなり辛かった。