数日後。

堂園のこれまでの行いが週刊誌に掲載された。

堂園の女癖の悪さは今に始まったわけではなく、その記事が出た後日、堂園に遊ばれた、捨てられたという女性達が次々と名乗りでた。

それに限らず、今まで賄賂により揉み消してきた様々な不祥事が次々と明らかになり、16年間保ってきた堂園の支持率が急落した。


しかしあの日の朝の出来事、拳銃の発砲を行ったことはすべて揉み消され、世の中に知られることはなかった。


国会では様々な不祥事を激しく追求され、堂園の総理大臣辞任を求めるデモも行われた。
それでも堂園は総理大臣の座にしがみつき、決しては辞任はしないと言い切った。

私はそんな堂園の姿を画面越しで見つめていた。

この人は何故、こんなにも”総理大臣”という地位にこだわるのだろうか。

わからない。
わかろうとも思わない。
わかりたくもない。

私はテレビを消して、ソファから立ち上がる。