ケータイ小説 野いちご

もう一度、恋して下さい!


楢山 晄(ナラヤマ ヒカル) 27歳

大学を卒業後、実家を出て1人暮らしを始めたが、会社までは電車通勤

ぎゅうぎゅうと息苦しい車内
実は、この前後は、そこそこ空いている


毎朝、わざわざ1番混む
この電車に乗る理由


改札を抜けて、会社まで徒歩10分


「おはようございます」


警備員さんに挨拶をする
同期  宮崎 悠樹(ミヤザキ ハルキ) 23歳
彼女を見るためだ

念の為… 俺は、ストーカーじゃない



入社以来、彼女とまるで接点がない俺の
唯一の楽しみなんだ


この電車だと、会社入り口で彼女に出会す

しかし、話し掛ける勇気もなく










5年目の朝




「はよ!ご機嫌だな!?」

「はい!今朝、宮崎さん見れたんです!」



俺に苦々しい顔を向け
ため息を漏らす上司 田邉 一喜(タナベカズキ)
1つ年上の先輩である課長が
俺の肩に手を置いた


「お前、飽きねぇなぁ」


「飽きるわけないでしょ!
宮崎さん、今日も素敵でした!」


社内の男のほとんどは、宮崎さんにフラれている

会社の飲み会も行かないらしい

うちの会社で高卒は、珍しい
彼女は、その高卒で入社したため
酒の席に参加しないクセがついたのだとか


女子の輪にも入らず


仕事のつきあいしかしない


私生活なんて、謎!謎!謎!


そんな彼女を
〝宮様〟なんて呼んでいる奴もいる



長い髪の毛先に緩いパーマがかかっている
明るすぎず、暗すぎず
美味しそうな茶色


色白に薄化粧
パチパチした目

スラリと伸びた手足


モデルにスカウトされなかったのが
不思議で仕方ない













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