朝陽 side
※ ここから朝陽目線になります
「俺が …生きてる…?」
蒼の言葉に俺はどうしていいのか分からなくなった。
混乱してる中 、蒼がまた話し始める。
「朝陽は眠っているだけなの…」
「朝陽が消えるってことは元の姿に戻るってことだから…」
あぁ、だから安心してくれていたのか。
でも…
「…蒼はそれをなんで知ってるの?」
「私は朝陽をずっと見てきたから
朝陽のこと大好きだからかな」
そう言った直後、
俺の体はだんだんと消えていく。
「…朝陽いきなり体が…」
と俺を心配してくれてる蒼
そういう所はいつまでも変わらないな。
蒼が大好きって言ってくれたから
俺は元の姿に戻れるんだ。
俺の " 本当 " の二つ目の未練は
『 蒼と両想いになること 』だから。
少しくらいは夢見てもいいかと
そんな未練を残してた。
「 俺も蒼が好きだよ 大好き」
「…嬉しい。大好き 朝陽」
と大粒の涙を流しながら蒼は微笑んだ。
「元に戻ったら 蒼に会えるかな。」
一瞬。いきなり蒼の顔が変わる。
それから可愛いいつもの笑顔で
「…会えるよきっと」と言った。
蒼は最後に小さな声で
「机の引き出し」
と呟いた。
それから俺はもう一度
目をゆっくりと開けた。
俺は 自分の事ばかりで
君の事には何も気づけていなかったんだね