何もかもが上手く言ったけど、気持ちはスッキリしないまま。


私は3日間ねむっていたらしい。


眠り姫は王子様の口づけで目が覚めました。


九条corporationの社長に智哉が就任して、結婚も決まり、大々的な記者会見も行われ、私は有名人になり、毎日インタビューを受ける事に。


疲れた。


社長の何処が好きですか?


優しい所。


社長はどんなプレゼントをくれましたか?


ハワイの別荘。


一日何回、キスをしますか。


100回かな。


今着てる服もプレゼントですか?


そうです。


今すぐに脱いで、ジャージに着替えたい。


そう言えたら良いのに。


社長婦人は私には向いてない。


この窮屈な生活から逃げ出したいです。


「もう、着替えて良いよ。」


渡されたのは私のお気に入りのジャージ。


「麻都佳はそれが一番似合うな。」


そうなの。


動きやすいし。


思いきり足を上げられる。


「足は上げなくていいからね。」


「真也が一緒に食事に行こうと言ってるけど、どうする。」


もちろん行きます。


真也は副社長になり、智哉を支えてくれてるし、砂川さんは智哉の有能な秘書のまま。


智哉の父親は引退をして、静かに暮らしていた。


咲希からは許して欲しいと言う内容の手紙が届いたけど、恨んではいない。


咲希もこれからは幸せになって欲しいと願うだけ。


みんなが幸せがいい。


今週末、ハワイで挙式をする。


両親と真也と砂川さんだけで、静かな挙式にしようと智哉と決めた。


東京へ戻ってからは、盛大な披露宴が待っている。


これも仕事だからと智哉に言い聞かされ、協力することにした。


「食べ過ぎると、ドレスが着れないぞ。」


大丈夫。


ゆったり目のドレスにしたから。


身体の線が出るドレスは似合わなかった。


レースがたくさんの付いたドレスにしたことを、智哉は知らない。


私だって、可愛いドレスを着たかった。