朝、目が覚めると家の天井が無くなってたら、何てシュールで滑稽な朝を迎えたのだと思えるだろう。


 だが二人の少年には、それが滑稽とは到底思えなかった。


 100人近く居た小さな集落は、緑豊かな丘の間に流れる小川の岸辺で生活していた。

 
 しかしそれが、昨日まで青々とした大自然の木々が焼け焦げて朽ち、小川の水は何処へやらと云わんばかり干上がっている。

 
 村の住人に至っては人っ子ひとりも姿が無く、何処へ行ったか残された少年には、とても検討が付かない。